Published 18 Nov 2025

不動産投資は節税になる?減価償却を使った裏技を徹底解説

不動産投資は節税になる?減価償却を使った裏技を徹底解説

1000万円以上の資産を持つあなたが、次のステップとして賢い資産運用を行うために、不動産投資がなぜ節税につながるのか、その核心である「減価償却」という”裏技”を中心に、徹底的に解説します。

「1000万円以上の資産をどう運用すればいいのか…」
「高年収だからこそ、税金の負担が重い…」


このように感じている方にとって、「不動産投資による節税」は非常に魅力的な響きを持つ言葉ではないでしょうか。


巷では「不動産投資は節税になる」とよく言われますが、その具体的な仕組みや、本当にメリットがあるのかを深く理解している人は意外と少ないのが実情です。


この記事では、1000万円以上の資産を持つあなたが、次のステップとして賢い資産運用を行うために、不動産投資がなぜ節税につながるのか、その核心である「減価償却」という”裏技”を中心に、徹底的に解説します。


最後まで読めば、あなたは不動産投資による節税の全体像を掴み、具体的なアクションプランを描けるようになるでしょう。

【結論】不動産投資は、やり方次第で大きな節税効果を生む

結論から言えば、不動産投資は正しい知識を持って戦略的に行えば、大きな節税効果が期待できます。 特に、高所得者であればあるほど、その恩恵は大きくなります。


その鍵を握るのが、不動産所得の計算方法と、他の所得との「損益通算」、そして支出を伴わない経費である「減価償却」です。


第1章:なぜ不動産投資は節税になると言われるのか?

不動産投資による節税の根幹は、「損益通算」という制度にあります。


これは、不動産投資で生じた赤字を、給与所得などの他の黒字所得から差し引くことができる制度です。

1-1. 所得税の仕組みと「損益通算」

会社員の場合、給与所得に対して所得税や住民税が課せられます。


日本の所得税は、所得が多ければ多いほど税率が高くなる「累進課税制度」が採用されています。

ここで不動産投資を始めると、家賃収入などから経費を差し引いた「不動産所得」が発生します。


もし、この不動産所得が赤字になった場合、確定申告を行うことで給与所得と不動産所得の赤字を合算(損益通算)できます。

【損益通算のイメージ】

給与所得(黒字) - 不動産所得(赤字) = 課税所得金額


損益通算によって課税対象となる所得全体が減少するため、結果的に所得税や住民税の負担が軽減される、というのが節税の基本的な仕組みです。

1-2. 不動産所得が「赤字」になるカラクリ

「赤字を出してまで投資する意味があるのか?」と疑問に思うかもしれません。


しかし、不動産投資における「赤字」は、必ずしもキャッシュフローの悪化を意味しません。


不動産所得は以下の計算式で算出されます。


不動産所得 = 総収入金額 - 必要経費


この「必要経費」に計上できる項目が多岐にわたることが、会計上の赤字を生み出すポイントです。

【主な必要経費の例】

  • 租税公課(固定資産税、都市計画税など)

  • 損害保険料(火災保険、地震保険など)

  • 修繕費

  • 管理費

  • ローンの支払利息

  • そして、最も重要な「減価償却費」


これらの経費を計上することで、手元のキャッシュフローはプラスでありながら、帳簿上は赤字になる状況を作り出すことが可能なのです。


第2章:節税の”裏技”「減価償却」を徹底解説

不動産投資による節税を語る上で、最も重要かつ強力な武器となるのが「減価償却」です。

2-1. 減価償却とは?

減価償却とは、建物や設備などの固定資産の取得費用を、一括でその年の経費にするのではなく、法的に定められた使用可能な期間(法定耐用年数)にわたって分割して経費として計上していく会計上の手続きのことです。


減価償却の最大のポイントは、「実際にお金の支出を伴わない経費」であるという点です。 


ローン返済や管理費のように実際にお金が出ていくわけではないのに、帳簿上では経費として計上できるため、所得を圧縮し、税金を抑える効果があるのです。

2-2. 減価償却の対象

不動産投資において、減価償却の対象となるのは「建物」と「設備」です。


時間は経過しても価値が減らないとされる「土地」は減価償却の対象外となります。


そのため、物件価格のうち「建物価格の割合」が大きい物件ほど、減価償却費を多く計上できるため、節税効果は高くなります。

2-3. 減価償却費の計算方法

個人の不動産投資における建物の減価償却費は、現在「定額法」で計算するのが一般的です。 


定額法は、毎年均等額の減価償却費を計上する方法です。

【減価償却費の計算式(定額法)】

減価償却費 = 建物の取得価額 × 償却率


この「償却率」は、資産の「法定耐用年数」によって定められています。

2-4. 最重要ポイント「法定耐用年数」

法定耐用年数とは、資産を使用できる期間として法律で定められた年数のことです。 


この耐用年数は、建物の構造によって異なります。

【住宅用建物の法定耐用年数】


構造

法定耐用年数

木造

22年

軽量鉄骨造(骨格材の厚み3mm以下)

19年

重量鉄骨造(骨格材の厚み4mm超)

34年

鉄筋コンクリート(RC)造

47年


出典:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」を基に作成


この表から分かる通り、耐用年数が短い構造(例:木造)ほど、単年で計上できる減価償却費は大きくなり、短期的な節税効果が高まります。


逆に、耐用年数が長い構造(例:RC造)は、単年の償却費は少なくなりますが、長期間にわたって経費計上できるメリットがあります。


第3章:【構造別】減価償却を最大化する物件選びのポイント

節税効果を最大化するためには、どの様な物件を選べば良いのでしょうか。


ここでは「減価償却」の観点から、物件選びのポイントを解説します。

3-1. 短期的な節税効果を狙うなら「中古×木造」

単年での大きな節税効果を狙うのであれば、「中古の木造物件」が非常に有効な選択肢となります。


その理由は、中古資産の耐用年数の計算方法にあります。


中古資産の耐用年数は、以下の「簡便法」という計算式を用いて算出します。


  • 法定耐用年数をすべて経過している場合
    耐用年数 = 法定耐用年数 × 0.2
    (計算結果が2年未満の場合は2年とする)


  • 法定耐用年数の一部を経過している場合
    耐用年数 = (法定耐用年数 - 経過年数) + (経過年数 × 0.2)
    (計算結果の1年未満の端数は切り捨て)


この計算方法を木造物件(法定耐用年数22年)に当てはめてみましょう。

【ケース:築22年以上の木造物件】

22年 × 0.2 = 4.4年
⇒ 1年未満は切り捨てるため、耐用年数は4年


つまり、築22年を超えた木造物件であれば、建物価格をわずか4年間で経費として償却できるのです。


これにより、非常に大きな減価償却費を短期間で計上でき、高い節税効果が期待できます。

3-2. 長期的な安定性と節税を両立するなら「RC造」

一方で、鉄筋コンクリート(RC)造の物件は法定耐用年数が47年と長いため、単年の減価償却費は木造に比べて少なくなります。


しかし、RC造は建物自体の耐久性が高く、金融機関からの評価も得やすいため、長期的な資産価値の維持安定したキャッシュフローが期待できます。


長期にわたって安定的に節税効果を得たい、資産としての価値も重視したいという方にはRC造が適していると言えるでしょう。


第4章:【具体例】年収2,000万円の会社員Aさんの節税シミュレーション

では、実際に不動産投資を行うと、どれくらいの節税効果が見込めるのでしょうか。


年収2,000万円の会社員Aさんをモデルにシミュレーションしてみましょう。


【前提条件】

  • 年収: 2,000万円(給与所得控除後:1,805万円)

  • 所得控除: 基礎控除のみ

  • 購入物件

    • 価格:6,000万円(土地:2,000万円、建物:4,000万円)

    • 構造・築年数:木造・築22年

    • 家賃収入(年間):432万円

    • 年間諸経費:86万円

  • 減価償却

    • 耐用年数:4年(法定耐用年数22年 × 0.2)

    • 年間減価償却費:1,000万円(建物価格4,000万円 ÷ 4年)


【シミュレーション結果】

項目

不動産投資なし

不動産投資あり

給与所得

1,805万円

1,805万円

不動産所得

(家賃収入432万 - 諸経費86万 - 減価償却費1,000万)

-

▲654万円

損益通算後の課税所得

1,805万円

1,151万円

所得税・住民税(概算)

約623万円

約295万円

節税効果(年間)

-

約328万円


※上記は簡易的なシミュレーションであり、実際の税額は個々の状況により異なります。


このシミュレーションから分かるように、Aさんは不動産投資を行うことで、年間約328万円もの税金を圧縮できる可能性があります。 


これは、減価償却によってキャッシュアウトのない経費を1,000万円計上し、不動産所得を大幅な赤字にできたことが大きな要因です。


第5章:不動産投資による節税の注意点とデメリット

ここまで不動産投資の節税メリットを強調してきましたが、当然ながら注意すべき点やデメリットも存在します。


これらを理解せずに始めると、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。

5-1. 出口戦略(売却時)の税金

減価償却によって節税できるのは、あくまで所得税・住民税です。


物件を売却した際には、売却益(譲渡所得)に対して「譲渡所得税」が課せられます。


譲渡所得の計算式は以下の通りです。


譲渡所得 = 売却価格 - (取得費 + 譲渡費用)


ここで重要なのが「取得費」です。


取得費は、物件の購入価格から「今までの減価償却費の合計額」を差し引いて計算されます。


つまり、減価償却をすればするほど、売却時の帳簿上の取得費は下がり、売却益が大きくなりやすいのです。


ただし、譲渡所得税の税率は、物件の所有期間によって大きく異なります。


  • 短期譲渡所得(所有期間5年以下):約39%

  • 長期譲渡所得(所有期間5年超):約20%


税率が倍近く違うため、売却タイミングは非常に重要です。


節税目的で不動産投資を行う場合、少なくとも所有期間が5年を超えてから売却する「長期譲渡」を前提とした出口戦略を立てることが不可欠です。

5-2. 恐怖の「デッドクロス」

デッドクロスとは、「ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態」を指します。


ローンの返済が進むと、返済額に占める元金の割合が増え、利息の割合が減っていきます。


一方、減価償却費は(定額法の場合)一定か、耐用年数が終わるとゼロになります。


デッドクロスが発生すると、ローン返済で手元の現金は減っているにもかかわらず、経費計上できる減価償却費が少ないため、帳簿上は黒字となってしまいます。


その結果、「キャッシュフローはマイナスなのに、税金だけが増えていく」という最悪の事態に陥るリスクがあるのです。


特に、減価償却期間が短い中古物件に投資する場合は、デッドクロスが早期に発生しやすい点に注意が必要です。

5-3. 税制改正のリスク

過去には、海外の中古不動産を利用した節税スキームが人気でしたが、税制改正によってその道が塞がれたように、不動産投資に関する税制は変更される可能性があります。 


常に最新の情報を収集し、変化に対応できる準備をしておくことが重要です。


第6章:1000万円以上の資産を持つあなたへ。成功へのネクストステップ

ここまで不動産投資による節税の仕組みと注意点を解説してきました。


最後に、1000万円以上の資産を持つあなたが、不動産投資を成功させるための考え方をお伝えします。

6-1. 節税はあくまで「副次的効果」と心得る

節税効果は非常に魅力的ですが、それだけを目的に不動産投資を行うのは危険です。


最も重要なのは、その物件が投資対象として魅力的かどうか、つまり長期的に安定した家賃収入(インカムゲイン)を生み出し、資産価値が維持・向上する(キャピタルゲインが狙える)物件であるかを見極めることです。


節税効果ばかりに目を奪われ、入居者がつかないような魅力のない物件を選んでしまっては元も子もありません。

6-2. 信頼できるパートナーを見つける

不動産投資は、物件選びから融資、管理、そして出口戦略まで、専門的な知識が求められる場面が数多くあります。


一人ですべてを判断するのは困難であり、リスクも高まります。


実績が豊富で信頼できる不動産会社はもちろん、税金面で的確なアドバイスをくれる税理士や弁護士など、あなたの資産形成をサポートしてくれるプロのパートナーを見つけることが成功への近道です。

6-3. まずは情報収集から始めよう

この記事を読んで、不動産投資の可能性とリスクの両面を理解いただけたかと思います。


次のステップは、さらに具体的な情報収集を始めることです。


  • 関連書籍を読む

  • 不動産投資セミナーに参加する

  • 専門家に個別相談を申し込む


行動を起こすことで、あなたに合った資産運用の形がより明確に見えてくるはずです。

まとめ

不動産投資は、「減価償却」と「損益通算」の仕組みを活用することで、特に高所得者にとって大きな節税効果をもたらす可能性を秘めています。


特に、耐用年数が短い中古木造物件は、短期間で多額の減価償却費を計上できるため、節税の”裏技”として非常に有効です。


しかし、その裏には「売却時の税金」「デッドクロス」といったリスクも存在します。


これらのデメリットを正しく理解し、節税を「副次的効果」と捉え、あくまで投資として魅力的な物件を選ぶという本質を見失わないことが重要です。


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