Published 08 Jan 2026

上場ゴールを待つな。個人でも投資可能な「セカンダリーファンド」で、ユニコーン企業の成長を取り込む方法

上場ゴールを待つな。個人でも投資可能な「セカンダリーファンド」で、ユニコーン企業の成長を取り込む方法

これまで機関投資家や一部の超富裕層に独占されていた「未上場株(プライベート・エクイティ)」の扉がテクノロジーと法改正によって個人にも開かれています。 中でも今、最も注目すべきは、上場前の有力企業の株式を既存株主から買い取る「セカンダリーファンド」です。

2026年1月、日本の投資環境は大きな転換点を迎えています。


新NISA制度の定着により、上場株式への投資は国民的な常識となりました。


しかし、資産1000万円以上を保有し、さらなる資産拡大(αの追求)を目指す個人投資家にとって、「上場株だけ」のポートフォリオは、もはや最適解ではありません。


これまで機関投資家や一部の超富裕層に独占されていた「未上場株(プライベート・エクイティ)」の扉がテクノロジーと法改正によって個人にも開かれています。


中でも今、最も注目すべきは、上場前の有力企業の株式を既存株主から買い取る「セカンダリーファンド」です。


本記事では、なぜ今「上場ゴール」を待ってはいけないのか、そしてどのようにして個人がユニコーン企業の爆発的な成長を取り込むべきなのか、その具体的な手法を徹底解説します。


第1章:「上場ゴール」の罠と、2026年の市場環境

1-1:なぜ、IPO直後に株価は下がるのか

かつて「IPO(新規上場)銘柄」といえば、公募価格で手に入れれば初値で高騰し、濡れ手で粟の利益が得られるプラチナチケットでした。


しかし、その神話は過去のものとなりつつあります。


多くの個人投資家が直面しているのは、「上場ゴール」という残酷な現実です。


創業経営者や初期のベンチャーキャピタル(VC)にとって、上場は「利益確定(Exit)」の場です。


彼らが売り抜ける一方で、上場後に成長ストーリーを描ききれない「小粒上場」が乱立し、公開市場で購入した個人投資家が高値掴みさせられるケースが後を絶ちません。

1-2:価値の源泉は「未上場期間」に移動した

米国ではすでに10年以上前から、AmazonやGoogleのような成長企業の果実の多くは、上場前の「未上場期間」に生み出されていることが常識でした。


企業は巨額の資金を未上場のまま調達し、時価総額が数千億円(ユニコーン、デカコーン)になって初めて上場します。


つまり、上場した時にはすでに「成長の大部分」が終わっているのです。


2026年の日本も、このトレンドに追随しています。


政府が推進した「スタートアップ育成5か年計画」が実を結び、未上場のまま大型化するスタートアップが増加。


これに伴い、「上場を待っていたら、美味しいところは全て機関投資家に食べ尽くされている」という状況が鮮明になっています。


第2章:個人投資家の新兵器「セカンダリーファンド」とは

ここで登場するのが、「セカンダリーファンド」という選択肢です。

2-1:プライマリー投資との違い

未上場株投資には、大きく分けて2つの入り口があります。


  1. プライマリー投資(発行市場): 企業が新株を発行し、資金調達する際に投資する。

  2. セカンダリー投資(流通市場): 創業メンバー、元従業員、初期投資家(VC)などが保有している「既存の株式」を買い取る。


これまで個人がアクセスできたのは、エンジェル投資や株式投資型クラウドファンディングといった「プライマリー(しかも創業初期)」が主でした。


しかし、これらはハイリスクであり、Exit(上場やM&A)までの期間が5年から10年と長いのがネックでした。

2-2:セカンダリーファンドの圧倒的なメリット

セカンダリーファンドは、すでに事業が軌道に乗り、IPOが見えてきた「ミドル・レイター期」の株式をターゲットにします。


<セカンダリー投資の3つのメリット>

  • Jカーブ効果の短縮: すでに事業が成長している段階で投資するため、初期の赤字期間(Jカーブの底)を避け、比較的短期間(2〜4年程度)でのExitが期待できる。

  • 割安での購入(ディスカウント): 売り手(初期VCや元従業員)は「早く現金化したい」というニーズがあるため、直近の資金調達評価額よりも10〜20%程度ディスカウントされた価格で購入できるケースが多い。

  • 情報の透明性: 創業直後の企業とは異なり、ある程度の財務実績やKPIが可視化されているため、投資判断の精度が高まる。


第3章:資産1000万円層が勝てる「比較優位性」

なぜ「資産1000万円以上」なのか。


それは、この層こそがリスク許容度と投資機会のバランスが最も良い「マス・アフルエント層」だからです。

3-1:投資手法の比較表

以下の表は、一般的な投資手法とセカンダリーファンドのリスク・リターンを比較したものです。


投資手法

期待リターン

リスク

流動性

投資期間

最低投資額の目安

上場株式

(インデックス)

年率5〜7%

自由

100円〜

エンジェル投資

0倍 or 100倍

極大

極低

5〜10年

数十万〜

数百万円

IPO公募株

1.2〜2倍

(短期)

中〜大

短期

数十万円〜

セカンダリーファンド

2〜5倍

(中期)

2〜5年

50万〜

数百万円

3-2:ユニコーン企業の成長を取り込む

2026年現在、AI(人工知能)ディープテック宇宙産業などの分野で、日本のユニコーン予備軍が次々と育っています。


資産が1000万円を超えると、生活防衛資金(約300万〜500万円)を除いた「サテライト資産」として、数百万円をこうした高成長資産に振り分ける余裕が生まれます。


上場株で年利5%を堅実に狙いつつ、資産の10%〜20%をセカンダリーファンドに投じることで、ポートフォリオ全体の期待リターンを劇的に引き上げることが可能になります。


第4章:実践編・セカンダリーファンドへの投資ステップ

では、具体的にどのように投資すればよいのでしょうか。


2026年現在、個人がアクセス可能なルートは主に以下の3つです。


4-1:未上場株特化型ファンド・プラットフォームの活用

現在、オンラインで完結する「未上場株投資プラットフォーム」が主流です。


特定投資家制度(プロ投資家向け制度)の緩和により、一定の資産と経験を持つ個人であれば、以前よりもスムーズに参加できるようになっています。


  • 主なプレイヤー: HiJoJo Partners(ハイジョジョ・パートナーズ)のような、海外・国内のユニコーン企業へ投資するファンドを組成・販売する企業。

  • 特徴: 1口50万円〜100万円程度から、世界的な有名企業(SpaceXやDatabricksなど)や国内の有望テック企業の株式を組み入れたファンドに投資可能。

4-2:株式投資型クラウドファンディングの「セカンダリーマーケット」

Fundinno(ファンディーノ)などの株式投資型クラウドファンディング大手が整備している、株主間売買システムです。


これまでは「発行市場」のみでしたが、2026年には「流通市場(セカンダリー)」の機能が拡張されており、個人間で未上場株の売り買いが可能になりつつあります。

4-3:証券会社・IFA経由の「私募」案件

資産1000万円〜3000万円以上の顧客層を持つネット証券やIFA(独立系金融アドバイザー)が独自のコネクションで仕入れた「譲渡制限付株式」のブロック取引を仲介するケースが増えています。

<具体的な投資フロー>

  1. 会員登録・口座開設: 上記プラットフォームや証券会社の専門口座を開設。

  2. 投資家適合性確認: 金融資産額や投資経験の審査(「特定投資家」への移行申請が必要な場合もあり)。

  3. 案件の選定: 開示されている目論見書、事業計画書、既存株主構成を確認。特に「誰が(どの有名VCが)すでに投資しているか」は重要な指標です。

  4. 申し込み・入金: 募集期間内に申し込み。人気案件は抽選になることも。

  5. モニタリング: 四半期ごとのレポート等で成長を確認。

  6. Exit(出口): IPOまたはM&Aによる買取発生時に分配金を受領。


第5章:成功するために知っておくべきリスクと対策

圧倒的なリターンが期待できる一方で、セカンダリー投資には特有のリスクがあります。

5-1:流動性の欠如(ロックアップ)

これが最大のリスクです。


一度投資すると、原則としてIPOやM&Aが起きるまで数年間は換金できません。


対策: 1000万円の資産すべてを投じるのではなく、「5年以内に使う予定のない余剰資金」のみを充てること。推奨は総資産の10%〜15%以内です。

5-2:情報の非対称性

上場企業ほど詳細な決算情報は公開されません。


対策: 自分でゼロから分析するのではなく、「リードインベスター(主導的な投資家)」を見ることです。実績のあるトップティアVC(ベンチャーキャピタル)や商社が追加出資している銘柄を選ぶ「コバンザメ戦法」が個人投資家にとっては最も勝率が高い戦略です。

5-3:評価額の下落(ダウンラウンド)

IPO時の時価総額が、投資時の評価額を下回る可能性があります。

対策「分散投資」です。1社に集中投資するのではなく、セカンダリーファンド自体が「5社〜10社へのパッケージ投資」になっている商品を選ぶか、自分で複数の企業に少額ずつ投資してポートフォリオを組みましょう。


第6章:2026年以降のポートフォリオ戦略

資産1000万円以上の投資家が目指すべき、2026年版の「攻めと守り」のポートフォリオ例を提示します。

【総資産1500万円のモデルケース】

  • コア資産(守り):70%(1050万円)

    • 全世界株式(オルカン)/ S&P500: 長期的な市場平均リターン(年利5〜7%)を確保。新NISA枠を最大限活用。

    • 現金・国債: 流動性の確保と暴落時の買い増し資金。


  • サテライト資産(攻め):30%(450万円)

    • セカンダリーファンド(未上場株):15%(225万円)

      • 国内レイター期スタートアップ(IPOまで2〜3年想定)

      • 海外ユニコーン企業ファンド

    • 暗号資産・その他オルタナティブ:15%(225万円)


この配分であれば、万が一未上場株の一部が毀損しても、コア資産の成長でカバーできます。


逆に、セカンダリー投資から「テンバガー(10倍株)」に近いリターンが出れば、資産総額は一気に3000万円、5000万円のステージへと跳ね上がります。


結論:成長の果実は「公開前」にある

「上場したら買おう」と思っている間に、その企業が持つ最も美味しい成長フェーズは終わっています。


2026年、金融の民主化は進みました。


もはや未上場株投資は、一部の特権階級だけのものではありません。


資産1000万円というチケットを持つあなたには、プロ投資家と同じ土俵に上がり、ユニコーン企業の成長をダイレクトに取り込む資格があります。


上場ゴールを待つのはやめましょう。


ゴールテープを切る瞬間の歓喜を、観客席ではなく、株主という「当事者」として味わうために、今こそセカンダリーファンドという新たな選択肢を検討してみてください。



【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘や売買の推奨を目的としたものではありません。プライベート・アセット投資には、元本割れのリスクや流動性リスクが含まれます。投資の最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。


【投資家パートナー募集】

エクイティ、デット、アセット等の案件のディールフローを加速させたい投資家募集