前職時代、現・代表佐藤と共に歩いた10年間ーー起業の知らせが人生の転機となった

神奈川県横浜市出身。ありとあらゆる業務をこなすマルチジョブワーカー
携帯キャリアへ出向していた前職時代、喜田は湘南の先、海の見える街から都内まで通勤していた。携帯キャリア文化に精通し、とくに流通・量販領域においては専門的な知見を有する一方で、子供は当時4歳…今後の成長を考えたとき、子育てと仕事の両立には頭を悩ませたいた。
喜田「自分自身のキャリアアップも当然考えたりもしましたが、娘が未就学で、体調も崩しやすかったり……そういうときに、大手企業では働き方に制約がありすぎました。だからモバイル&クラウドがベースというワークスタイルは本当に理想的で。事業ビジョンや、グローバルスケールももちろんですが、私の場合は、そこにある現実で頭が一杯だったので、環境面の魅力が入社理由としては大きかったです」
TANRENでは、フレックスタイム制(10:00-17:00コアタイム)を導入し、MDM管理下という条件付きだが、家でも仕事ができるようにしている。
それにより、子どもの面倒を見ながらでも、仕事もできるというイメージがすぐに湧いた。そこからTANRENジョイントを決意するのに、時間はかからなかったようだ。
忙しい毎日…でも充足感に満ちあふれた日々を送れている

シェアオフィスは明るく、綺麗で女性受けもいいという。
TANRENが入居してるのは、九段下にあるシェアオフィス「ナレッジソサエティ」。駅前から徒歩2分という好立地だ。
喜田「起業して間もないと、予算も限られるので女性が働きにくい事務所だと辛いなぁと思ったのですが、いざ訪問してみると本当に驚きました。女性専用ゾーンがあったり、メイクルームまであったりと、一昔前のイメージとはだいぶ変わってましたね」
まさに「先進スタートアップの起業方法」といったイメージだが、実際に働き出してもモバイルクラウドのワークスタイルは、効果抜群だったという。
喜田の場合、子どもが急な発熱を起こしたとき、お迎えに行かなくてはいけない。でも今は請求処理やその他業務は、ネットにさえアクセスできれば、どこでも対応できる環境が揃っている。
喜田「先日は駅のホームで事務処理をしましたが、数分で処理して子どものお迎えは余裕で間に合いました。年々、その環境も強化されてるので、もう事務所に縛られるような働き方はありません。ただコミュニケーション自体は大切なので、なるべくミーティングや、商談などは同行させてもらうようにしてます」
特別なプロスキルがあるわけではなく、はじめは自信を持てなかった

社内プレゼンなどは動画で撮影し、TANRENシステム上で復習します。
喜田「入社当初は“経理1本で”と考えていたんですが、人数が少ないスタートアップでは全ての業務が兼任になります。人事・労務・営業サポート・カスタマセンターなど、従来の大企業では専門セクションがあるような業務を、1人でこなさないといけない現実は、正直いってはじめは滅入りました。加えて私の場合、佐藤のようにカリスマ講師でもなければ、
目野
(TANREN取締役 兼 営業本部長)のような営業スペシャリストでもない。特別なプロスキルがあるわけではないので、自信が持てなかったんです」
しかし、ナレッジシェアアプリTANRENのキャッチコピーは「昨日のわたしを超える」。喜田には持ち前の明るさがあり、対人折衝能力で秀でてることを、佐藤も目野も見抜いていた。
喜田「営業サポートとして、目野に付いてお客様対応してると、お客様からの激励や入金が“本当に嬉しい”という感情が芽生えたんです。それに、収入/支出のバランスが見えてきて”企業経営”を意識できるようになりました。『私も会社の一員として泣き言を行ってる場合じゃない、鍛錬だ!』と、本当に力が湧いてくるんです」
一喜一憂する自分を律し、人生をかけて情熱を傾けられる仕事にたどり着いた喜田。忙しい日々の中であっても、ワーク・ライフ・バランスも取れるようになっていった。
大切な人には、想いを“ぎっしり”伝える

子供が預けられた日は、皆で飲みニケーションします!
喜田の仕事ぶりの評判は、お客様からも聞こえてくるようだ。「接客」には厳しいTANREN代表の佐藤も、喜田を信頼している。
佐藤「前職からそうですが、実際に客先からの評判は段違いに良いんですよ。距離感だったり言葉のフレーズ、選び方が(本人は意識してないと思うんですが)天性のものがあるのでしょうね」
その営業センスの秘密は、彼女の生い立ちにあった。
喜田「父親は変わり者でして、私が小さい頃は、アフリカ、メキシコ、中国などで電話回線を引く仕事をしてました。父親がほとんど海外にいて会えない寂しさは、手紙などでやり取りしてました。で、返信が返ってくると似合わないほど、しっかり書いてくるんですよ(笑)それが嬉しいから、私もぎっしり想いを伝える。感情表現などは、もしかしたらこの辺りで”鍛錬”されてたのかもしれませんね(苦笑)」