Published 22 Sep 2022

ヨーロッパ版Cartaの「Ledgy」が、22Mドルの資金調達を実施

ヨーロッパ版Cartaの「Ledgy」が、22Mドルの資金調達を実施

2022年9月21日、ヨーロッパ版のCartaと呼ばれるキャップテーブルマネジメントツールを提供する「Ledgy」が、NEA(New Enterprise Associates)がリードするシリーズBラウンドにて2200万ドルの資金調達を実施したことを発表した。累計調達額は3350万ドルになった。

NEAの他に、Speedinvestが新規投資家として参加し、Sequoia Capital、20VC、btov、VI Partnersなどが過去のシリーズAラウンドに引き続き参加した。また、NEAのパートナーであり本件を担当したJonathan Golden氏が、社外取締役に就任する。

今回調達した資金によりLedgyは、グローバル展開を目的とした人材の採用、エクイティプロダクトのさらなる開発とユーザー獲得、エコシステムにおけるエクイティの理解の向上を目指す。

ヨーロッパのスタートアップエコシステムでは、以前と比較してアメリカに本拠地を置くのではなくヨーロッパにとどまって資金調達とグロースを行う傾向にある。ヨーロッパ内では国ごとにリーガル環境などが異なるため、の従業員に対する株式報酬に関する問題は大きくなっている。

Cartaがリードするキャップテーブルマネジメントの業界は、最近ではAngelListが参入して40億ドルのバリュエーションを受けるなど、多くの企業が参入している領域だが、Ledgyは前述の課題を解決できるよう、多国籍な従業員を抱える企業を想定したプロダクト機能の提供をしている。

Ledgyの顧客には、Peak、Getir、Kry、Monese、Selina Finance、Gorillas、Choco、Alan、Pennylane、Scalapayなど、ヨーロッパのエコシステムにおける大手スタートアップが名を連ねており、ヨーロッパの多国籍な従業員を抱えるスタートアップから、Ledgyがエクイティツールの選択肢として選ばれていることがうかがえる。

NEAのパートナーでこの度社外取締役に就任したJonathan Golden氏は以下のようにコメントしている。

「NEAの投資家としての視点と、自身のAirbnb、Dropbox、Hubspotといった企業での過去の経験を通じて、私は、強いスタートアップの構築においてオーナーシップが果たす役割を実感しています。ヨーロッパでは、国ごとに株式を管理する法的構造が異なるため、株式管理の問題は特に深刻です。Ledgy は、スマートでパワフルなエクイティソフトウェアプラットフォームを開発し、それをサポートする素晴らしいベストなチームを構築しました。創業者のYoko、Ben、Timoは、企業が規模を拡大する際に直面する課題を深く理解しており、スタートアップが株式とオーナーシップについて考える方法を改革し続けるLedgyチームと提携できることを喜ばしく思います」

2022年初めにはCartaがイギリスのキャップテーブルマネジメントソフトウェアを提供するCapdeskを買収したこともあり、ヨーロッパでのキャップテーブルマネジメント領域は注目すべきだろう。