Published 06 Sep 2022

日本人起業家が創業した「Tailor」が、Yコンビネーターなどから5.7億円の資金調達を実施

日本人起業家が創業した「Tailor」が、Yコンビネーターなどから5.7億円の資金調達を実施

2022年9月6日(火)、業務システムの開発基盤を提供するテイラー株式会社(以下、テイラー)は、世界的なアクセラレータのYコンビネーターなどからシードラウンドで約5億7000万円の資金調達を実施したことを発表した。

テイラーは、連続起業家の柴田陽氏と、メルカリの研究開発組織「mercari R4D」の責任者をつとめていた高橋三徳氏が共同で起業したスタートアップだ。両者は、2011年に創業し2013年に楽天に売却した位置情報スタートアップの株式会社スポットライト(現・楽天ペイメント)の共同創業者であり、10年を経て再びタッグを組んでの挑戦だという。

テイラーは、個社ごとにテイラーメイドされた業務ソフトウェアを10倍速で開発できるプラットフォーム「Tailor Platform」を大企業向けに提供している。「Empower every company to deploy any ideas(誰もがデプロイできる社会を創る)」をミッションに、プロダクトづくりにおいて難しい部分や専門知識が必要な部分を簡単にすることで、誰もがプロダクトづくりに参加できる世界を目指している。

テイラーは、2022年6月には日本拠点の会社として初めて、Yコンビネーターに採択された。Yコンビネーターは、2005年に米国・シリコンバレーにて設立された世界有数のベンチャーキャピタルだ。過去にAirbnbやDropbox、Coinbaseなどの世界中で注目を集めるサービスや、Stripe、GitLab、Apollo、Docker、Retoolなどの開発者向けテクノロジー企業を輩出している。

テイラーは、2022年9月6日(火)、グローバル・ブレイン株式会社、Y Combinator LLCから、シードラウンドとして約5億7000万円の資金調達を実施したことを発表した。調達した資金は主に「Tailor Platform」の開発強化、及び採用に充てる予定だという。同社は、今回の資金調達の背景と目的を以下のように語る。

「デジタル技術を活用した企業のビジネスモデル変革(DX)と、コロナ禍で加速した業務のデジタル化を背景に、企業内の様々な工程でSaaS等の利用は増える一方です。特に従業員が3,000名を超えるような大企業では、自社の複雑で独自性の高い業務を支える、カスタマイズされたシステムを強化するとともに、様々な部署に広がる多数のSaaS等のデータを統合的に管理していく必要があります。
 そこで、テイラーでは、エンタープライズ向けに、テイラーメイドの基幹業務システムを10倍速で開発できる開発基盤『Tailor Platform』の提供を通じて、大企業の基幹システムの現代化を支援します。『Tailor Platform』は、様々な業務システムで共通している共通のバックエンド機能を、APIとして提供し、企業が求める機能のうち、個別にカスタマイズが必要な部分だけを開発し、限りあるエンジニアリングリソースを本当に必要な部分にだけ集中することを可能にします。さらに、システムの裏側の仕組みを透明化し、エンジニア以外の方でもシステムの構造を理解した上で、プロダクトづくりに参加できる世界を目指します。調達した資金は『Tailor Platform』の強化、及び採用をはじめとした組織力の強化に充てる予定です」


テイラーの会社概要はこちら
https://protocol.ooo/companies/tailor