2022年、時代は転換期を迎える。シリコンバレー一強の時代が幕を閉じ、世界中の地域と国にチャンスが舞い込んだ。昨今、大きな盛り上がりを見せる「Web3」だ。
バブル崩壊後、経済停滞した日本。それに伴い、ローカルでは数々の社会問題に直面し、グローバルでは存在感や競争力が著しく落ち込んだ。
閉塞感が漂う日本に問題意識を抱き、未来を変える勇気と覚悟を持って「Web3で世界に挑む日本人」が現れた。彼の名は、石井裕希だ。
石井は、シームレスなWeb3体験を全ての人へ届けるべく、2022年12月から、誰でもNocodeでNFTを発行できる「NFT Garden」をリリースした。
今回は、そんな石井の生い立ちからNFT Gardenを立ち上げた背景、今後の未来についてインタビューを試みた。
キャリア
東京都出身の石井は、母親が国際線の客室乗務員をしていたことから航空関係の職に興味を抱き、パイロットを目指していたが、身体的な問題でパイロットの規定に満たないことが発覚し、幼少期からの憧れと現実の間に苦しみ、目標ややる気を失ってしまった。
しかし石井は、就職活動のタイミングと重なったこともあり、将来を見据え、自らを奮い立たせ、他の領域にも目を向けた結果、たまたま縁があったITベンチャー企業に就職することになった。
内定が出たのはいいものの、IT知識のない石井は、他の内定者と違い、0からそれについて勉強する必要があったが、持ち前のバイタリティでなんとか食らいついた。石井は、当時の心境をこう語る。
「大学時代、アルバイトでアメリカンレストランで無我夢中で働いて、社員から大きな期待を受けました。その甲斐あって、アルバイトでは体験できない経験をさせてもらいました『先輩の期待に、自分のできる最大限の努力で応えたい』。そんな思いで日々業務に取り組みました。 就職先でも、他の内定者とは違い、IT系の出身でないものの、自分の人柄で採用してもらいました。自分を選んだ人事の期待に応えたい。だから、誰よりも勉強し、一心不乱に仕事をやり切ることを決めました」
石井は、0からITの勉強をする傍ら、一生懸命に働き続け、その結果、2年目から数十社の仕事を請け負い、3年目からはベトナムに出向。さらには、約40人のエンジニアをマネジメントするPMまで成長し、新規事業に携わるまでに成長した。石井は、「パイロットを目指し人生を歩み挫折したが、ITという領域をとことん突き詰めたいという思いが本気で芽生えた瞬間でした」と当時を振り返る。
石井は、ベトナムで働く中で、大規模開発を行う会社に転職し、何百万人の顧客が日々使用するプロダクトのPMとして、もっと自分自身の能力を高めたいという思いが日を追うごとに強くなっていった。
石井は、金融系大企業にPMとして転職を果たし、多くの経験を積む。石井は、ベンチャーも大企業も経験し、小さな案件から大きな案件まで数多くのプロダクトにPMとして携わる中で、めきめきと自信がついていった。再び、別の領域でPMとして経験したいと考え、転職活動を行なっていく。石井は、当時を振り返りこう語る。
「ベンチャーも大企業も経験し、キャリアステップを考えた時、次は自分で意思決定をし、自分のやりたいことを100%できる会社に転職したいと考えました。ただ、探しても探しても自分の希望に合致する会社は見つからなかった。それなら自分で会社を作ろうと思い、メンバーと共に起業することにしました」
起業
2017年、石井は日本を親会社として、ベトナムに子会社を設立。Connectiv株式会社(以下、Connectiv)を創業する。
石井は、もともと、自身がPMとして数々のプロジェクトに携わる中で、受託開発の多重下請け構造に疑問を抱いていた。石井は、ベトナムでエンジニア組織を抱えていたこともあり、受託開発の依頼を他の会社にも外注するのではなく、Connectivが低コストで全てを請け負うことを決めた。
Connectivは、石井のPM力と、ベトナムのエンジニアチームを活用し、数々のプロジェクトに携わり、チームメンバーも増えていった。
石井は、さらに会社を成長させるべく、AIなどの新領域の研究にも力を入れる中で「ブロックチェーン」に衝撃を受ける。当時の2020年頃、NFTの市場が、ゲームやアートなど数多くのユースケースが生まれ、急に成長し始めていた。石井も、数々のブロックチェーンサービスに触れ、NFTの発行を試みたが、十分なブロックチェーンの知識がないためにNFTの発行に難しさを感じていた。
チームメンバーからも同様の意見が生まれて、「NFTを誰でも簡単に発行できるサービスを開発してみよう」という話から、プロダクト開発に着手し、プレスリリースを打つことになった。それが、「NFT Garden」である。
NFT Garden
NFT Gardenは、プレスリリースを打つと予想以上の反響があり、大企業やクリエイターから数多のラブコールを受けた。そこで、石井は、NFT Garden一本に事業を絞ることを決断する。石井は、当時の心境をこう語る。
「こんなに多くの反響があるとは思いませんでした。NFTを発行したいクリエイターやコンテンツホルダーから多くの連絡をいただきましたが、ブロックチェーン領域の単語を理解したり、NFTを生成するのにはどうしていいかわからないという声を多く聞きました。NFTを誰でも簡単に生成できるようなプロダクトを作りたい。そのために、NFT Gardenに集中することに決めました」
NFT Gardenは、半年で1000ユーザーを突破し、数多くの機能を実装した。資金調達において、株式投資型クラウドファンディングを実施すると、開始35分で目標金額が集まるなど、確かな手応えを感じている。Connectivの第二創業期に入った瞬間だった。仲間集めを行い、本格的に海外展開も視野に入れ、サービス拡大に入ろうと石井は決意する。
Connectiv株式会社の魅力
Connectivには多くの魅力がある。Web3やNFTなどの最先端の市場で成長しているスタートアップに関われる上に、石井を含む開発を長年してきたスペシャリストが集っている。フルリモートでエンジニアの働きやすい環境づくりにも徹底している。
Web3領域で成長しており、スペシャリスト達と共に働けるスタートアップは、日本にはなかなかないだろう。2022年8月現在、Connectivでは、エンジニアやインターンを募集している。自身の未来を切り拓きたい。スペシャリスト共に、世界に通用する環境で働きたい。そう思う方は求人を是非ご覧になってみてはいかがだろうか。