企業経営において公正な判断・運営が行われるように、監視・統制する仕組みのことをコーポレートガバナンスと言い ます。コーポレートガバナンスでは、企業経営の透明性と株主の権利と平等性を確保し、企業のステークホルダーの 権利・立場を尊重することを目的としています。
コーポレートガバナンスの重要性
企業が起こす不祥事や財務的な不正によって、株主を中心するステークホルダーが大きな損失を被ることがあります。企業やステークホルダーの社会的信頼を守るために、情報開示や社外取締役の設置等の企業経営が適切に行われているかを監視・統制する制度が非常に重要になります。
意識するタイミング
基本的に、企業には将来的な潜在株主に対しての責任があるので、スタートアップだからといってコーポレートガバナンスを意識しなくて良いということはなく、設立直後の企業から上場企業まで全ての企業にコーポレートガバナンスは重要となります。
ガバナンス強化のための具体的な方法
ガバナンスを強化するためには、具体的に下記のような5つの方法があります。
1. 社外取締役の採用
2. 内部統制を強化する
3. 執行役員制度の導入
4. 社内での判断基準の明確化および周知徹底
5. CEO不参加での取締役会の実施
社外取締役の必要性
コーポレートガバナンスを強化するための社外取締役の設置は、近年、スタートアップでも導入されている方法の一つです。株主の中で代表となる人物を社外取締役におく場合やリード投資の条件として社外取締役への就任が存在する場合があります。以下で社外取締役の設置のメリット・デメリットを紹介します。
メリット
・第三者的な立場からの意見や判断が得られるため、経営の透明性・公正性向上が期待できる
・社外からの新しい知見や見解を経営に活かすことができる
デメリット
・一定の給与支払いや株式分配を行う必要がある
・自社に最適な人材を発見・採用することが難しい